パン屋開業と経営

パン屋開業は簡単、経営は大変

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最低賃金大幅アップで経営者は大変だ!

      2015/08/27

夏になるとパン屋はお客様が減り暇になります。
暑い真夏に「焼きたてパン」は売れないのです。。。

売上が激減するので仕入れ代金などの支払いにも苦労します。
毎年のように「早く涼しくならないかなぁ」と切に願うのですが、そんな夏が終わって客足が戻ってくる頃にやってくるのが最低賃金改定のニュース。

そう、今年も10月に全国の最低賃金が改定されます。
パン屋の経営者にとって憂鬱な時期が近づいてきました。

先日、厚生労働省が発表した内容によると

東京は19円UPの907円に
大阪は20円UPの858円になります。

全国の加重平均は18円アップで、2002年以降最も高い引き上げ額です。二桁アップは4年連続です。

パートやアルバイトで働く身には嬉しい話ですが、小規模なパン屋の経営者にとっては死活問題です。

最低賃金の引き上げは消費支出を増やして日本経済を活性化するための国の施策です。
しかし、小規模なパン屋が恩恵を受けることは少なく、最低賃金が上がるからといってお客様増に直結する訳でもないし、人件費が増えるばかりで憂鬱になります。

最低賃金の引き上げを理由に商品を一律値上げするのも難しいですし。。。

じゃ、どうするのかというと、
こういう時は、季節商品の値段で調整するのが手っ取り早いんです。

パン屋は食パンなどの定番商品以外に季節ごとの商品を作って販売していますが、この季節商品を10円値上げしたりして賃上げ分を「手っ取り早く」吸収するのです。

それでも吸収できない場合は、人件費削減に取り組むか、一律に値上げしないといけません。

もし、あなたのお店が価格競争に巻き込まれていたら値上げしたくてもできず、経営はますます苦しくなります。

最低賃金はこれからも上昇し続けるでしょうから、価格競争に巻き込まれないお店にしておかないと大変なことになるのです。

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