ネットショップは楽天市場やYahoo!ショッピングなどの大手ショッピングモールに出店し販売している場合と、自社ホームページで販売(ここでは「本店」と呼びます)している場合、またはその両方で販売している場合の3つに大別されます。
楽天は発行ID数が5000万を超えており押しも押されぬ日本最大のショッピングモールです。
ネットショップを運営するお店にとっては、楽天の圧倒的な集客力はとっても魅力的。出店したら放っておいても売れていきます。しかし出店料やシステム利用料が高いので、できれば本店のみで商売したいのが本音でしょう。
例えて言うなら、人通りの少ない田舎にお店を出すのは地代も人件費も安上がりだけれど、人が来てくれないことには売れません。
反対に、日本一の繁華街にお店を出したら、地代も人件費も高いけれど確実に売れていきます。
デメリットは地代や人件費が高いだけではありません。日本一の繁華街には同業のライバルがたくさんいるので価格競争に巻き込まれます。
しかも繁華街には便利な「検索機能」があって商品名を入力すると、その商品を扱っている店舗と価格が安い順に表示されたりするのです。。。
ネットショップを運営する側にとっては楽天で購入してくれたお客さんをなんとか本店に誘導したいところでしょう。
製パン材料の人気ショップC社は楽天、Yahoo!、本店の3つで営業していましたが、少し前に楽天とYahoo!の店舗を閉鎖しました。人気店だけにその理由がとても気になります。
・本店の認知度が上がりお客さんの誘導に成功したのか?
・楽天・Yahoo!の出店料やシステム利用料が高すぎて撤退したのか?
・価格競争を避けたのか?
真意はわかりませんが、買う側にとってはここで不便がいろいろ生じます。
まず、価格比較が不便です。楽天・Yahoo!で検索、その後C店の本店に行って価格をチェック。他にも同じようなお店に行って価格をチェック。送料も含めてどこが一番お得かしら?これは面倒です。
次に、いろんなネットショップで個人情報やクレジットカードの情報を入力することに警戒心を持つ人はとても多く、慎重な人は初めて行くネットショップでの購入をためらうでしょう。これについては次のコラムで「安心なネットショップの見分け方」を紹介します。
さらに、楽天ポイントなどショッピングモール固有のお得なサービスが使えない!などの不便や損得が生じます。
当然、ネットショップを運営する側もこのような不便を理解しお客様に満足してもらうために、本店のホームページには楽しい企画やレシピなどの為になる情報を満載して盛り上げます。
でも残念ながら、楽天と本店のコンテンツ(ホームページの内容)を差別化しても、価格を差別することはできないみたいですね。。。
個人で購入するのですから、やはり価格が一番の関心事。
値段や送料が同じなら、楽天で買ってポイントを溜める方がお得でしょう。楽天ポイントなら他の店でも使えるし。
各社の本店さんは金銭的にお得になる工夫(ポイントは楽天やYahoo!の2倍にするとか、他業界とポイント提携するとか、楽天やYahoo!より送料を安くするとか、利用実績に応じて送料を0円にするなど)に期待したいところです。